子どもの不登校で悩んでいるときに出会ったのが、不登校の7段階説です。
多くの不登校が、似たような経過をたどるそうなので、今回娘の場合を思い返してみて、照らし合わせてみました。
娘の経過と、その時にやった私の対応、こうすればよかったかも・・・という後悔ポイントをまとめました。
不登校の7段階とは
不登校の7段階とは、NPO法人コミュニティ総合カウンセリング協会が定めるものです。
他にも4段階から7段階で説明されているところもありますが、一番わかりやすかったので娘の状況と照らし合わせて考えやすく、引用させていただきます。
【第一段階】不登校開始期
完全不登校になる前の段階。学校に行かなくちゃと思いながら、行きたくないと葛藤する時期。
娘の場合:高1の3学期~
小さいお子さんの場合、学校に行きたくない理由をなかなか言ってくれない場合が多いようですね。
その場合はおなかが痛い、頭が痛いなど身体的苦痛を訴えることが多いようですが、うちの娘の場合は学校に行きたくない理由をはっきり言ってきました。

授業がつらい・・・
よくよく聞いてみると、頭のいい人ばかりの中で、自分だけができない、授業で恥をかくのが怖い、などとネガティブなことばかりを言っていました。
しかし親の私からみると、そこまでできないようには見えなかったんですよね。
実際、担任の先生にきいても成績は真ん中よりちょっと下ぐらいで、「君より成績が下の子はたくさんいるよ」と言われていたそうです。
それなのに、思い込みが激しい娘は、自分の知らないことを知っている子が周りに何人かいるのを見ただけで、「私はなんて頭が悪いんだ」と決めつけて自己嫌悪。
私がいくら励ましても自己肯定感が低いままでした。
結局学校に行きたくない日は体調不良ということにして、週に1日か2日休んでいました。
学校の先生に相談。ネットで対処法をググった。
【第二段階】悩み苦しむ時期
不登校初期で、最も苦しい時期と言われています。子どもに暴言、非行などの危険がある時期です。
娘の場合:高2の1学期~
暴言や非行などはなかったのですが、あんなに明るかった娘が鬱状態で泣いて苦しんでいる状態を見るのがつらかったです。
親の私も、今より知識がない状態なので、「明日は行ける?」「なんの科目なら行けそう?」と、学校に行くことを前提に話をしてしまいました。
そんな時に「わからない!」「行きたいのに行けない!」と泣きながら話す娘を前に戸惑うことしかできませんでした。
「休んでいいよ」と言ってはいたが、少し休んで回復したら「学校行ける?」と聞いていた。
カウンセリングをさがしはじめた。
学校に行けない理由などは聞かなければよかった。
登校刺激をしなければよかった。
心配しすぎなければよかった。
【第三段階】エネルギー補充(無為)期
何もしたくないとただ寝てる時期。エネルギー切れで動きたくても動けなくなるといいます。
娘の場合:高2の1学期後半~
このころは一日中寝ており、ご飯も食べずお風呂にも入らず、引きこもることも多かったです。
起きていてもぼーっとしていたり、部屋から泣き声が聞こえてきたり、親としてどう接していいかわからなくなりました。
とにかく、じっと待つ。それぐらいしかできることはありませんでした。
学校に行くのは無理だと思い始めた。
メンタルクリニックに連れていった。
待つことしかできないので、オロオロしなければよかった。
【第四段階】エネルギー再活性期
第3段階でエネルギーが充電され、不登校ながらも何かをやりたくなる時期。
不登校の状態が安定化・長期化し、定着する時期になってきます。
娘の場合:高2の2学期~
エネルギーを蓄えるごとく、十分に休んだ後に、好きなことだけをやる時期になりました。
昼夜逆転にはなりませんでしたが、スマホいじってダラダラしているのは結構多かったです。
家にいるときは基本スマホ、好きな音楽を聴く、好きな本を読むという悠々自適な生活をしているのを見ると、安定しているとはいえイライラしたものです。
こっちは仕事して帰ってきて疲れて家事をやっているのに、家にいてダラダラして好きなことしていいよな!と心では思っていました。
勉強はほとんどしていない状態です。
元の高校へ復帰することをあきらめた。
娘の状態をみて少しイラついた。(態度には出していない・・・つもり・・・)
家事を手伝ってもらえばよかった。
【第五段階】再活動希望期
不登校が長期化してきて、ヒマだと感じる時期。
エネルギーを蓄え、好きなことを十分にしたら、自然にこの段階になるようです。
娘の場合:高2の2学期後半~
このころになると、さすがに何も勉強していないことに焦ったのか、少しずつですがYouTubeや参考書などで勉強を始めるようになりました。
また、自分から塾に行きたいと言い始めたので、塾の無料体験などに行くようなりました。
結局個別指導塾に通うことになりましたが、そこの塾長にも相談し、生活リズムを整えていきました。
娘の趣味に付き合い、映画などに行った(平日)
塾の無料体験に連れていった。
【第六段階】リハビリ(不安定活動)期
学校にまた通いだしたり、アルバイトをするなどの活動を始める時期。
娘の場合:高3の1学期~イマココ?
高3の1学期に通信制高校に転校しました。
最初に比べるとだいぶ元気になりましたが、まだまだ安心はできません。
そもそも通信だから学校に行く日はかなり少ないので、普通に登校ができるようになったのかと言われたらわからないです。
それでも通信制高校は不登校で疲れてしまった子にとっては、いいリハビリ施設になりますね。
娘は大学進学を希望していて、それも行きたい大学を不登校になる前から決めているので、勉強を頑張っています。
大学に入学し、継続して登校できるまでは、まだこの段階です。
時々くるメンタルの乱れをケアするように、話を聴いている。
【第7段階】完全登校・社会復帰期
安定して学校に通える時期。
いつこの時期になれるのでしょう。
また、いつこの時期を脱したと言えるのでしょう。
この段階を経て社会に復帰するまで、長い人は数年間かかります。
長い時間をかけてここまでくることを思うと、高校生で不登校になった場合、元の学校に戻れる可能性は残念ながら低いです。
まとめ
以上、不登校の7段階でした。
今、自分がどの段階にいるかがわかるだけで、どう対応していけばいいかがわかりますよね。
うちの場合は全体を通して今までで一年半ちょっと。
そのうち一番つらかった時期は第二段階~第三段階で、3か月ぐらいでしょうか。
その3か月を乗り切ると、諦めというか現状を受け入れる潔さが出てきて、前を向けるようになりました。
単位が切れて留年確定したときなんか、妙に晴れ晴れとした気分になりましたよ。
不登校は子どもだけではなく、親もつらいはずです。
そんなときはこの7段階に当てはめて、今、自分はここにいるんだな~と客観視してみてください。
今は底だから、これからは良くなるかなと思えるようになりますよ。