娘が完全不登校になったのが高2の1学期(2021年)。
その時は通信制高校について全くわからない状態でした。
2021年の秋ぐらいから、通信制高校を一から調べたことをまとめました。
随時更新中です。
はじめての方にもわかるようにお伝えします。

【大前提】卒業するための4つのポイント
- 高校に3年間以上在籍する(前の高校と合わせてもよい)
- 単位を74単位以上とる(前の高校と合わせてもよい)
- レポート、スクーリング、テストをクリアする(一般的な授業の代わりになる)
- 特別活動を30時間以上する
高校に3年間在籍する
前の高校と通算3年以上必要なので、例えば3年生の2学期からでも転校して卒業することができます。
ただし、通信制高校によって最低在籍期間が決まっているところもあります。
たとえば最低在籍期間が3か月だとすると、 3年生の12月までに転校する必要があります。
単位を74単位以上とる
通信制高校では、一年ごとに何単位取るかは自分で決めることができます。
- 早めにたくさんの単位を取って、3年生では10単位ぐらいにして受験に専念
- 中学の復習もあるのではじめは20単位など少なめにして、慣れてきた2年生ごろから多くとる
レポート、スクーリング、テストをクリアする
レポートについて
通信制高校のレポートは難しいものではありません。
レポートというと小論文や作文を書いてまとめるといったイメージがありますが、教科書を読んで解けるものです。
レポートは一単位につき約3枚で、一年で25単位取るとすると、約75枚です。
一週間に2~3枚提出できるように、計画をたてて勉強をしていく必要があります。

スクーリングについて
スクーリングは単位を取るために通信制高校に通学することです。
スクーリングを0にすることはできませんが、可能な限り少なくすることはできます。
スクーリングが少ないところで有名なルネサンス高校など、年4日、というところもありますね。
スクーリングのタイプは、週5日、月数日、年に一度の合宿型などの形があります。
学校によってさまざまな登校スタイルがあるので、自分にあったスクーリングの形を選ぶことが重要になります。
とはいっても、最初から自分に合ったスクーリングの形を選ぶことは難しいですよね。
うちの娘も、最初はできるだけスクーリング日数を減らしたい、と言っていたのに、いざ転入してみたら週1ぐらいがちょうどよかったかな、なんて言っています。
子どもの希望もコロコロ変わるので・・・難しいところです。
学校によっては、スクーリングの日数は後から変えられるところもあります。
最初は週1で通っていたけど、慣れてきたので増やしてみるとか、逆に週5はやっぱりきついので週1に減らすとか。
臨機応変に対応できる通信制高校も多いです。
うちの娘の場合はネットコースなので、近くに登校できるキャンパスがなく、集中スクーリングしかないので途中で変えられないです。



テストについて
通信制高校のテストは、全日制高校の学期末テストとは異なり、単位を取るための単位認定試験です。
今までレポートを全部出して、スクーリングに出席した人が最後にテストを受けて合格すれば単位が取れる仕組みです。
全日制高校のように中間試験や期末試験で区切られていないので、範囲が広くなります。
大学受験をする人は要注意です。後期の試験が2月になるため、受験シーズン真っただ中。うちの娘は先生に相談して、前期の試験でできるだけ多くとれるようにお願いしているところです。こういった融通が利くかも調べておくといいです。
特別活動を30時間以上する
特別活動とは、ホームルームや文化祭などの行事、部活動などの時間です。入学式や卒業式なども含まれます。
スクーリングに出ると、この特別授業をとれるようにカリキュラムで組まれています。
なので、特別活動頑張らなきゃ!なんて思わなくても、スクーリングに行けばいつの間にか取れているような感じでした。
転入・編入、単位について
転入は前の学校を退学しないで転校すること、編入は前の学校を退学した後に入りなおすことです。
前の学校をやめたいと思っても、はやまって退学をしないでください。
転入にする方が後々卒業時期がずれこまないので絶対にいいです。
転入 | 編入 | |
---|---|---|
前の学校を | 退学していない | 退学した |
卒業時期は | 同級生と同じ時期にできる(例外有) | 同級生より遅れる可能性がある |
転入・編入をする際に一番気になることは、単位ですね。
前の学校で取った単位は、基本的に前年の分までは引き継がれます。
高2の途中で転入したいなら、高1で取った単位(約30単位)は引継ぎできます。

学費について
通信制高校の学費は様々です。
公立ですと圧倒的に安いのですが、ここでは私立に絞ってお伝えします。
私立の通信制高校の仕組みのポイントは
- オンライン型の高校は安い
- 授業料はだいたい1単位10,000円前後
- 通学型は登校日数が多いほど高い
- 専門的な知識を教えてもらえるコースはかなり高い
- スクーリング代が遠方だと交通費を含めると高い
といった感じです。
多くの学校で、一年間で30万円~50万円くらいです。
全日制の私立高校に行くよりは、安いのではないでしょうか?

就学支援金を使うとさらにお安くなります。
世帯年収 | 支給される金額 |
---|---|
590万円未満 | 一単位当たり最大12,030円 |
590万円~910万円未満 | 一単位当たり4,812円 |
910万円以上 | なし |
公立・私立の違いについて
各都道府県には、公立の通信制高校があります。
以上のような違いがあります。
サポートがあまりなくても、十分やっていける人には公立の方が学費も安いのでいいのですが、中学まで不登校など、登校に不安がある人はサポートが手厚い私立の通信制高校に行った方がいいです。
サポート校について
サポート校は、通信制高校に通う人をサポートするところで、塾のような存在です。
サポート校は高校ではないので高卒資格は得られません。
メリットとしては、手厚いサポートによって卒業率や進学率が高いこと、デメリットとしては高卒資格が得られない、学費が高いことが挙げられます。
すべての通信制高校に通う生徒が必要だというわけではないので、自分に必要かどうかしっかりと見極めることがポイント。
高いお金を払ってでも、しっかりとサポートをしてもらって卒業を目指したいという方にはオススメになります。


ちなみにうちの娘はサポート校なしですが、個別指導の塾に行っており、そこで勉強や生活についてサポートしてもらってます。
入試について
通信制高校の入試は学力試験はないところが多いです。
多くの通信制高校では、書類選考、面接、作文により入試を行っています。
志望動機や、高校生活でやりたいこと、専門的に学びたいことがある場合にはその理由などを答えられるようにしておくとよいです。
通信制高校の入試は落とすための入試ではないので、よっぽど変なことをしない限り合格となります。
小中で不登校だったり、発達障害だったりする子でも広く受け入れてくれます。
通信制高校のメリット・デメリット
メリット
- 毎日通学しなくていいので、ストレスが激減する
- 自分のペースで学習を進めることができる
- 趣味やアルバイトと両立できる
- 専門的な知識を身に着けることができる高校もある
うちの娘のようにHSP気質の子どもは、一日学校に行くだけで精神をすり減らしてしまうのではないでしょうか。
自分の体調や、趣味などの活動に合わせて勉強できるのは一番のメリットですよね。
デメリット
- 自己管理能力が必要
- 生活リズムが崩れやすい
- 友達が作りづらい
- 世間体を気にしてしまう
メリットにもある、自分のペースで学習を進めることができる、ということは、裏を返せば自分で計画的に学習を進めていかないと、課題がたまってしまうということです。
自己管理能力がまだない子どもには、計画的に学習を進めることはむずかしいです。
多くの高校では、担任の先生がついてネットでやり取りできたり、進捗状況を把握してくれたり、学校生活をスムーズに送れるようにサポートをしてくれています。
それでも難しいという場合には、通信制高校に通う生徒を全力でサポートしてくれる、サポート校があります。

また、サポート校までは必要ないけれど、不登校サポートがあるオンライン家庭教師もあります。
サポート校よりは価格も安くおさえられます。


まとめ
以上、通信制高校について全くわからない状態から調べたことをまとめました。
現在娘は高3で通信制高校に転校し、不登校中では考えられなかったほど元気になりました。
自分に合った通信制高校に転入できたことで、ストレスがなくなって毎日穏やかに過ごせているのが夢みたいです。
自分に合った通信制高校選びの参考になりましたら幸いです。
